赤坂山・三国山 (福井県、滋賀県・823.8m/876m)




天気:曇り 日にち:2006年6月11日
メンバー:2名

駐車場(09:30)→(10:26)アズマヤ(10:30)→(11:22)→赤坂山山頂(11:25)
→(11:38)明王の禿(11:39)→(12:21)三国山(12:22)→
(12:36)分岐やや東のベンチ・昼食(13:21)→(13:49)明王の禿→     
(14:02)赤坂山山頂(14:03)→(14:49)アズマヤ(15:00)→(15:47)キャンプ場



花に癒され、山頂では開放感に浸り、清々しい散歩を楽しみました。


当初、黒河越から登る予定で林道を車で進んでいたら、通行止めの表示が目に入り、行けるところまで行こうか…と 進んでいくと、林道の半分くらいの地点で通行止めになりました。 ご夫婦が先着しておられ、今まさに出発しようというところのようでした。熊チャンはその方たちと何やらお喋りしていましたが、 やがて戻ってきて、マキノから登ろうと判断。引き返すことになりました。 「一番の目的は赤坂山だし、この不安定な天気だから確実に赤坂山を登ることにして、後は、天気と時間で判断しよう。」ということです。
マキノ側の登山口付近は大きなキャンプ場で、林の中や草原にオートキャンプを楽しむ人たちのテントが幾張りも見えました。 売店横のトイレを拝借した後、キャンプ場を横切り、登山口に向かいます。雲は少し多めです。 登り初めは階段がしばらく続きます。人気の山なのでしょうね、何組もの人たちが、前に後ろに歩いています。 階段がとぎれると、遊歩道のようななだらかな道になり、しばらく行くとつづら折りの道になりました。 この辺は眺望はほとんどありません。樹林の中を歩き続けます。タニウツギの花が鮮やかなピンクを見せています。 アズマヤに着きました。ここで小休止。



この後は、しばらくの間せせらぎを聞きながら歩くことになります。木々の緑、水の音…、耳を澄ませて深呼吸をすると、体の中に何かの力がたぎってくるような気がします。
緩やかな坂道を歩いていると、熊笹が現われ、尚も行くとやがて草原が目の前に広がります。 ここから山頂まではまだ少しありますが、ずっと視界が開けていてそしてやや強めでしたが風があって、とても気持ちよく歩けます。




山頂は360度すべて見渡せます。琵琶湖が白く霞んで見えます。若狭湾も見えるようですが、今日はあいにく見えませんでした。周囲の山々は、伊吹山が遠くにボンヤリ見えました。 風はとても強くて、帽子を飛ばしてしまいそう。遠くの青い山々、近くの緑の草原。とっても、気持ち、いい!


左:赤坂山山頂から望む三国山 右:赤坂山山頂から望む琵琶湖

山頂では写真撮影だけにして先に進みました。しばらく下りが続きます。見下ろすと、明王の禿と呼ばれる、露出した山肌と岩場が入り交じったところが見えます。
明王の禿に到着。ここは岩場ではなく、その横を通ります。危ないところは全くありません。



明王の禿から、しばらく下りが続きます。ベニドウダンは鮮烈な紅色で、タニウツギは淡いピンクで私たちを迎えてくれます。 まっすぐ行けば黒河越え、左に入ると三国山。この分岐を三国山方面に進みました。 ぬかるんだ所が何カ所かあり、道幅も少し狭くなりました。 「あ、さっき林道で!」前を歩いていた熊チャンが立ち止まって下りて来られたご夫婦と 会話を始めました。見上げると、黒河への林道で出会った方たちでした。 「林道歩きは1時間もかかりました〜」と笑顔でおっしゃいました。 ご夫婦と別れた後、短い直登を登りきるとあっけなく山頂でした。狭いです。東側からは琵琶湖の煌めきが見えました。反対は木に覆われて眺望はありませんでした。単独の方、二人が休憩されていて、私たちが腰をおろすと窮屈なので、 ここでの昼食は諦めました。



三国山を後にし、分岐を少し東に進むと木のテーブルを発見。ここで昼食をとることにしました。 今日の昼ご飯は「うなぎ!」 今朝、琵琶湖畔にある今津の旅館を出ると、隣から香ばしいいい匂いが!!そうです、 川魚料理屋さんが鰻を焼いてる所だったのです。大口の注文だそうで、 「いつもならこの時間に焼くことはないんですけど…」と、うなぎを炭火の上でひっくり 返しながらおっしゃいました。熊チャンが交渉したところ、快く焼きたてを分けてくださいました。 旅館で用意して貰ったおにぎりと鰻の蒲焼き、美味しかった! ご飯を食べていると、先程三国山の山頂にいらした年配の女性が下りて来られました。 私たちが座っていた場所の奥に「珍しい花がつぼみを付けているそうですよ。」と親切に教えてくださいました。キンコウカという花だそうです。後で調べたところ、この山が西限だそうです。見ると蕾はまだ堅く、咲いたところを想像することも出来ませんでした。例年、6月下旬から7月にかけて 黄色の花を咲かせるそうですから、少し早すぎました。
帰りは、来た道を歩きました。三国山に向かう途中で挨拶を交わしたグループの方々と また出会ってお互い苦笑いしながら行き交うと、 続いて先程の林道のご夫婦が。「お早いですね。」と声をかけたところ、 「明王の禿で引き返してきました、林道のために体力を温存しなくては〜。」 とまたまた笑顔でおっしゃいました。ちょっとすれ違っただけのご夫婦なのに、 親近感を抱いてしまう…そんな雰囲気をお持ちの方々でした。 その後は人と行き交うことがほとんどなくて、静かな山歩きを楽しみました。 赤坂山山頂では、先程は人が多くて山座同定もままならなかったのですが、 今度は位置を示すプレートと見比べながらじっくりと見極めることが出来ました。

左:明王の禿から赤坂山 右:赤坂山山頂から西を望む

アズマヤではスズメバチにおびえながらコーヒーを沸かし、 まったりとした時間を味わいました。この頃になると雲が切れ、太陽は午後の長い影を落とし始めたのでした。 キャンプ場では、朝見たテントはそのほとんどが既に姿を消し、もの寂しさを漂わせていました。キャンプ場内にある「さらさの湯」で汗を流し、爽やかな気分で高原を後にしました。

では、今回出会った花たちを紹介します。(クリックで拡大)
オオバキスミレ
イワカガミ
タンナサワフタギ
ベニドウダン
タニウツギ
ウスギヨウラク
サラサドウダン
キンコウカのつぼみ
ムラサキサギゴケ
ギンリョウソウ

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